■東京農工大教授・高田 秀重 脱炭素は脱プラスチック
脱炭素社会の実現に向けた議論の中で、押さえておきたい視点に、石油を原料にしたプラスチックの大量生産、大量消費という問題がある。
プラスチックの原料となるナフサは、原油から重油、ガソリンなどと別々に分離、精製される。原油からナフサだけを取り出すことは合理的ではなく、化石燃料使用量が減れば、ナフサの生産量も減少が予想される。脱炭素社会は「脱石油由来プラスチック社会」であることを忘れてはならない。
日本では、プラスチックごみを焼却しても、発電などに使えば有効利用だとして「サー...