浜田市三隅町出身の日本画家・石本正氏(1920~2015年)と12人の画家が自然をテーマに表現した企画展が、同町古市場の石正美術館で開かれている。さまざまな視点で捉えた52点が来場者を引きつけている。来年1月16日まで。
石本氏は裸婦や舞妓(まいこ)の作品群で知られ、収蔵する石正美術館の展覧会の中心をなしてきた。今回は石本氏が「心からの感動を描いた本物の絵」として選び、収蔵する12人の画家の作品15点とともに並べた。
石本氏の裸婦や舞妓は描いた年齢によって背景が変わっており、「浄心」は単色無地の背景、「夢」は絨毯(じゅうたん)の装飾模様、晩年の「ソナタは樹間より」は背景一面が葉で埋め尽くされており、変遷が見られる。「鶏頭」など花や植物をモチーフにした作品もある。
大阪府から訪れた入江健嗣さん(75)は「時代によって背景が変化しており、興味深い」と話した。
月曜休館。入場料は一般600円、高校・大学生300円、小・中学生200円。
(青山和佳乃)