日本酒由来のパウダー原料と美肌スイーツの開発を発表する寺戸史浩部長(中央)ら=松江市殿町、島根県庁
日本酒由来のパウダー原料と美肌スイーツの開発を発表する寺戸史浩部長(中央)ら=松江市殿町、島根県庁

 奥出雲酒造(島根県奥出雲町亀嵩)と島根県産業技術センター(松江市北陵町)が、日本酒由来の美肌成分「α-EG(エチルグルコシド)」を濃縮したパウダー原料を開発した。保存性が高く、添加しやすいため食品に幅広く展開できる。第1弾で出雲市内の菓子店がスイーツを商品化し、美肌関連商品として売り込む。

 α-EGは日本酒を醸造する際、発酵中のもろみの中で、こうじ菌の酵素と酵母の働きで生成される。皮膚のコラーゲンを増やす効果が期待され、化粧品などの原料に使われている。

 県産技センターは昨年3月に原料の研究開発を開始。食品に応用しやすくするため、日本酒を減圧蒸留で濃縮エキスに加工し、乾燥させてパウダー状にした。濃縮によりα-EG含有量は原酒の約7倍で、アミノ酸など肌保湿に関わるその他成分も多く含むという。

 第1弾商品は、井山屋製菓(出雲市多伎町口田儀)のスイーツ「やわ肌・白いロールケーキ」(1500円)。α-EGを生地に練り込んであり、「やわ肌・フィナンシェ」(170円)も近く発売する。出雲店(同市江田町)で扱う。

 今後は食パンやしょうゆ、あご野焼きなどで県内食品メーカーと共に開発を進める計画。30日に県庁で記者発表した奥出雲酒造の寺戸史浩営業部長は「美肌観光を盛り上げ、日本酒の消費拡大につなげたい」と話した。

 同社と県産技センターは県内の他の酒造会社でもパウダー原料を製造できるよう製法を公開する。

  (部田寛孝)