今は当たり前でも、最初に踏み切る勇気は並大抵ではない。米子市初の郊外型ショッピングセンターとして1982年、弓ケ浜半島への農業用水路・米川沿いに開店したホープタウンがまさにそうだった。
米子高島屋、米子大丸をはじめ当時の大型店は全て米子駅を核とした市街地に集積。交通手段は鉄道やバスだった。ホープタウンの前身で、衣料品専門の大型店も人通りの多い市街地の商店街内。しかし当時の社長は郊外移転と業態転換を決めた。
その嗅覚は正しかった。自家用車は「一家に1台」が定着し、女性の自動車免許取得もごく普通になっていった。車で乗り付け食品、日用品、衣料品、雑貨などをワンストップでまとめ買いするスタイルに新しい店はピッタリだった。
ただし、順風満帆ではなかった。開店前、当時の社長が急死。代替わりした息子の小西健夫氏に、銀行は...