【浜田】島根県立大(浜田市野原町)の学生が地域資源を生かした事業プランを発表する「浜田を元気にするアイデアコンテスト」がこのほど、同大であった。最優秀賞には、県西部の伝統工芸品「石州和紙」を素材にしたウエディングドレスの制作・販売を提案した総合政策学部2年の井上瑞葵さん(20)と小西風雅さん(21)が選ばれた。
2人は石州和紙の需要減少に加え、洋風の結婚式が増え和風の良さが見落とされているとして考案。和紙のドレスは重さを約3キロ軽くできて長時間の着用でも疲れにくくなる上、式の後も思い出せるよう間接照明などの素材に再利用できると長所を訴えた。
久保田章市浜田市長ら7人が審査。販路拡大や需要創出が課題の石州和紙に、さまざまな用途があることを示した点が評価された。
井上さんは「発表だけで終わらず形にしたい」と意欲を見せ、小西さんは「アイデアを考え、発表する経験を積めた上に結果も自信になった」と喜んだ。
ほかに浜田市産の赤梨と日本酒を組み合わせた新しい飲み方の提案や、移動販売車で中山間地域を巡り、高齢者や育児・介護中の住民を支援するアイデアの発表もあった。
コンテストは浜田市、浜田商工会議所、石央商工会でつくる、はまだ産業振興機構が開き11回目。今回は全16組の応募があり、事前審査を通過した5組が臨み、学生や市職員など31人が発表に聞き入った。
(青山和佳乃)