世界遺産・石見銀山遺跡中心部の街並みの一角に立つ築230年の武家屋敷を再生したのが「暮らす宿 他郷(たきょう)阿部家」だ。

 

 大森町を拠点に衣類雑貨の製造販売、飲食・宿泊事業などを手掛ける石見銀山群言堂グループが運営する。創設者の松場登美さん(72)が1998年、「お化け屋敷のようだった」建物に価値を見いだして取得し、改修した。
 松場さんこだわりの場所が、昔ながらのかまどを再現した台所。まきをくべる作業を「手伝わせてほしい」と申し出る宿泊客もいる。食卓を彩るのは地元の食材で仕立てた家庭料理の数々だ。
 若年層や外国からの訪問者までが「懐かしい」と漏らす宿。松場さんは「持続可能な生活そのものと言える伝統的な日本の暮らしを次世代へ伝えたい」と話す。
 1日2組限定。1室2人以上の利用で、1泊2食付き大人1人4万9500円。2月以降は3万9600円(延泊割引あり)。
 (錦織拓郎)

武家屋敷の趣を残す外観
落ち着いた雰囲気を醸し出す和室
土壁がのぞく館内
かまどを再現した台所
懐かしさを感じさせる台所
夕食の準備をする料理人
重厚な雰囲気のある庭
梁が目を引くベッドルーム
落ち着いた雰囲気のベッドルーム

暮らす宿 他郷阿部家
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