山くじらの発送作業をするタイガー社員=島根県美郷町吾郷、美郷バレータイガー食肉加工所
山くじらの発送作業をするタイガー社員=島根県美郷町吾郷、美郷バレータイガー食肉加工所

 【美郷】昨年、江の川が氾濫した島根県美郷町を支援しようと、町内に教育研究拠点を構える学校法人・麻布獣医学園(相模原市)の教職員組合が町産品の購入に乗り出した。特産の山くじら(イノシシ肉)や野菜、加工品の詰め合わせ52セットを買い生産者を応援する。

 組合は麻布獣医学園職員会で、獣医学系私大の麻布大や付属高校の教職員でつくる。昨年から、自然災害の被災地や新型コロナウイルスの影響を受ける地域の産品を購入して支援する。昨年4月、町内に麻布大フィールドワークセンターを開設した縁もあり、支援地域に選んだ。1セット1万円で購入する。

 詰め合わせは白ネギ、白菜、みそ、餅など14種類を入れる。17日は鳥獣害対策機器製造販売会社タイガーの食肉加工所で山くじらの発送作業があり、社員がスライス肉のパックに島根中央高校の生徒がデザインしたラベルを貼り、箱詰めした。18日に送り出す。

 職員会の落合秀治委員長は「教育や研究といった学術交流以外でも町と親睦を深めていきたい」と話した。 (佐伯学)