第三章 シャチョウの笑顔(29)

 両脇に冷たい汗が流れるのを感じる。触れてほしくないところを無遠慮に探られる不快感。僕自身、まだスラマット君の死を総括しきれていなかった。

「……そりゃあ、寂...