垣崎醤油店から贈呈された醤油を手にする生徒=島根県邑南町矢上、矢上高校
垣崎醤油店から贈呈された醤油を手にする生徒=島根県邑南町矢上、矢上高校

 【邑南】島根県邑南町中野の老舗醤油(しょうゆ)店「垣崎醤油店」が28日、矢上高校(邑南町矢上)の3年生69人に醤油を2本ずつ贈った。卒業する生徒に古里の味を忘れないでいてもらおうと初めて企画。今後も毎年卒業生に贈るという。

 1921年から続く垣崎醤油店の醤油は町内で生まれ育った生徒にとって家庭の味で、寮でも使われ県外出身者にもなじみがある。町内を離れても使って思い出してもらいたいと「こいくち醤油」と「たまごかけしょうゆ」の2本を全員分用意した。

 同校卒業生で同店勤務の渡辺大洋さん(26)と高村寿樹さん(26)らが訪れ「これからいろんな苦難があると思うが、生まれ育った邑南の味と心を忘れないでほしい」と手渡した。

 代表で受け取った三上心菜さん(18)は「いただいた醤油を使い、少しでも町のことを思い出したい」と話した。

 (糸賀淳也)