しまね海洋館アクアス(浜田市・江津市)が五つの水槽にプロジェクションマッピングを導入し、16日から公開する。「光降るアクアス」をテーマに島根の神話と絡めて、シロイルカやクラゲが泳ぐ生き物の世界に包まれるような幻想的な空間を演出する。 (西部本社報道部・宮廻裕樹)
シロイルカのショープールは、美しい島根の夕日や北極のオーロラを壁や床に投影。水槽内でバブルリングが現れると、両側のスクリーンに複数の輪が出てくる神秘的な映像を流し、会場を盛り上げる。

サメなどを展示する大型水槽「神話の海」は床に映し出される雲を踏むと、ウサギの絵が飛び出してサメの背に飛びつく遊び心満載の仕掛けがある。






プロジェクションマッピングの作品を手掛けたのは、ベルベッタ・デザイン(東京都)のデザイナー、長谷川喜美さん。15日に開かれた年間パスポート会員や報道関係者向けの内覧会に出席し「生き物を引き立ててつつ、雲から差し込む光といった神話の世界の美しさを表現したかった」と完成した作品を解説した。
新型コロナウイルス禍で客足が落ち込む施設の魅力向上を狙い、県が約6500万円で導入した。15日に内覧会があり、湊直樹館長は「バーチャルとの組み合わせで生き物への学びをより深めてほしい」と来館を呼び掛けた。