任期満了に伴う鳥取市長選が20日、告示された。届け出順に、3選を目指す現職の深沢義彦氏(69)=自民、公明推薦=と、共産党鳥取県委員会書記長で新人の塚田成幸氏(58)=共産推薦=がともに無所属で立候補。27日の投開票に向け舌戦が始まった。

 新型コロナウイルス対策や人口減少対策などを論点に、現市政の継続か刷新かが問われる。

 深沢候補は午前9時から同市新町の事務所前に支持者ら約170人を集めて出陣式に臨んだ。コロナ収束後の地域経済再生や少子高齢化対策を念頭に「地域資源や可能性を生かしながら明るい未来を切り開く」と主張。医療、福祉のニーズ多様化を踏まえた重層的支援、市役所旧庁舎跡地の活用も説いた。

 その後、地元の賀露地区などを回った。

 塚田候補は午前9時から同市東品治町のJR鳥取駅前で支持者ら約40人を前に第一声を上げた。新型コロナ対策は保健師増員による保健所の体制強化を主張。生活困窮者への支援充実や市の正規職員増員も掲げたほか「市の課題を解決するには住民の声にヒントがある」と市民の声を反映した市政運営を訴えた。

 その後、出身地の河原町など旧郡部を遊説した。

 19日現在の選挙人名簿登録者数は15万4534人(男7万3648人、女8万886人)。

 (岸本久瑠人、藤井俊行)

 

鳥取市長選立候補者(届け出順、敬称略)

深沢(ふかざわ) 義彦(よしひこ)69歳、無現

 鳥取県市長会会長。1978年に鳥取市役所入りし行財政改革参事監、副市長などを歴任。2014年の市長選で初当選した。賀露町北4丁目。福井大工学部卒。当選2回

 

塚田(つかだ) 成幸(なるゆき)58歳、無新

 市民団体「住民の声で鳥取市政をつくる会」代表。共産党鳥取県委員会書記長。衆院選鳥取1区に4回と、2018年の鳥取市長選に立候補。西品治。法政大社会学部卒