筆を使い、花のめしべに花粉を付ける児童=安来市久白町
筆を使い、花のめしべに花粉を付ける児童=安来市久白町

 【安来】安来市立荒島小学校(島根県安来市荒島町)の3年生32人が18日、二十世紀梨の人工授粉を体験した。20年ほど前から毎年、校区内の梨農家・板持浩二さん(59)=安来市久白町=の梨園で行う体験学習の一環。市内で盛んな梨栽培に理解を深めた。

 二十世紀梨は自分の花粉で受粉せず他品種の花粉を使った人工授粉が欠かせない。児童は板持さんや荒島地区活性化推進協議会メンバーが見守る中、ヤーリーという品種の花粉が入ったカップから筆で、一つ一つ二十世紀梨の花のめしべに付けた。

 質問タイムもあり児童は「なぜ安来で梨栽培が盛んなのか」「なぜ二十世紀梨は黄緑色なのか」などと熱心に聞いた。体験した川西葵(あおい)さん(8)は「虫がいて怖かったけど、ワクワクして楽しかった」と喜んだ。

 板持さんは「子どもの時に地元の特産に触れ、郷土愛を感じてほしい」と願った。5月に小袋かけ、6月に大袋かけ、9月には収穫を体験してもらう。

 (桝井映志)