「経済成長を維持したまま脱炭素を実現できるという考え方は幻想だ。計画的な成長鈍化が必要だ」「貧困をなくすためには経済のパイを大きくするしかないと言うが、下位10%の所得の人が上位10%と同じ所得になるのには、年6%の成長を続けても58年かかる」
3月19、20日に英ノッティンガム大で開かれた「脱成長」をテーマとしたシンポジウムは、熱気を帯びていた。これまでほとんどの国が国内総生産(GDP)を増やすことを目標としてきたが、その常識を根本から疑う考え方が、欧州を中心に勢いを増している。
脱成長の代表的論者の1人、スペイ...