津和野町で電動アシスト付き自転車を利用した体験型観光が進んでいる。城下町の風情が残る中心部から自然豊かな周辺へ足を運び、楽しんでもらおうと官民組織がサイクリングツアーを企画し、好評だ。宿泊付きツアーも売り出した。
昨年9月から津和野町や町観光協会、地元内外の観光事業者などでつくる「Yuーna(ユーナ)推進協議会」が、電動アシスト付き自転車を使ったガイド付きのツアーを実施する。田園風景や青野山周辺のフォトスポット、日本遺産の百景図巡りなど2~5時間程度のコースを設定。100人以上が参加し、リピーターも多いという。
観光シーズンに合わせ、5月14、15日に1泊2日の宿泊ツアーを発売した。宿泊付きはモニターツアー以外では初めて。町内の旅館に宿泊し、1人2万4500円で6人を募集する。サイクリングコースを組み合わせ、津和野城跡の早朝トレッキングも盛り込んだ。
協議会は町内で4月下旬にあったイベントに参加し、観光客に電動アシスト付き自転車の試乗を勧め、ツアーの魅力を伝えた。協議会メンバーで、観光企画事業を手掛けるmint(ミント、広島市)の石飛聡司社長(42)は「中心部だけではない津和野の過ごし方を提案し、新たな魅力を掘り起こしていきたい」と話した。
7月には移動範囲が広がる電動バイクの導入も予定している。
(藤本ちあき)