米国留学中の2000年に、私は摂食障害の研究を始めた。摂食障害は当時、大きく二つに分けられており、一つは太ることを恐れ、命を脅かすほどの低体重になることもある「拒食症」。もう一つは標準体重ではあるが、過食と嘔吐(おうと)などの代償行動を繰り返す「過食症」である。

 程なくして私はあることに気付く。それは、摂食障害の種類がどん...