世界の首脳がブラジルのリオデジャネイロに集まり、地球環境の危機に一致して取り組むことを確認した国連環境開発会議(地球サミット)から30年。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」が動き始めるなど前進もあったが、温暖化に歯止めはかかっていない。この間の歩みを振り返った。

 1992年6月に開かれた地球サミットには約180の国と地域が参加。温暖化や熱帯林の破壊など深刻化する環境問題について「世界的な合意が形成された」(環境省)が、その後世界の気温は上昇。熱波や大雨など気候変動との関連が指摘される気象災害も顕在化し、対策強化は必須だ。

 「どうやって直すのか分からないものを壊すのはもうやめてください」―。当時12歳だった、カナダの環境活動家セバン・スズキさ...