鳥取県内を走る東京五輪の聖火リレーについて、県は21日、走行コースの最終計画案を公表した。新型コロナウイルスの感染収束が見通せない中、大会組織委員会と簡素化に向けて協議した結果、使用するルートの距離を約半分に短縮。規模を抑え、感染防止対策や沿道警備をしやすくした。
鳥取市内であった県実行委員会で示した。県と組織委が詰め、月内に正式決定する。
最終案は、鳥取砂丘(鳥取市)内を除外するなど、感染防止対策や警備が難しい場所を避けて見直し。県内19市町村で使用するルートの距離は、当初の31・45キロから17キロに縮まった。
具体的には、スポンサーの意向を踏まえた組織委の判断で、米子、境港、倉吉、北栄の4市町は従来通りとした一方、残る15市町村は短縮。ただ、15市町村ではルートを走者に往復してもらうことで、実際の走行距離は維持する。
観覧は対象を県民か県内に通勤、通学する人に絞り、事前申し込み制を導入する方針。観客同士の距離が確保できるように調整する。組織委が30日から5月14日まで郵送とインターネットで受け付ける。
簡素化によって警備費などが削減され、地元負担金約3500万円が浮くことになり、県などは新型コロナ対策に充てるという。
県内の聖火リレーは5月21、22両日、19市町村を178人がつないで走る。
(藤井俊行)