直売所に持ち込まれた「和田の桃」の出来を確かめる桃和会の会員=浜田市旭町和田
直売所に持ち込まれた「和田の桃」の出来を確かめる桃和会の会員=浜田市旭町和田

 100年以上の栽培の歴史がある浜田市旭町和田地区のモモ「和田の桃」の出荷が始まった。今季は晴れの天候が続いたことで糖度が高く、色付きも良好。地区の直売所には、県内外から旬の味を求める客が訪れている。

 和田地区での栽培は1900年ごろに始まったとされる。戦後に途絶えたものの、地元有志が86年に「桃和会」を組織して復活させた。現在は会員10戸が計70アールで栽培する。

 初出荷は25日で、木村豪成会長(80)によると、今年は例年に比べて糖度が11~13度とやや高く、色付きも良好という。

 27日は、収穫した約180キロを直売所に持ち込んだ会員が、甘い香りが漂う中、一つずつ確認しながら袋に入れた。

 直売所を訪れた広島県安芸高田市の会社員、土井いずみさん(49)は「初めてなので楽しみ。家族や友人にお裾分けしたい」と胸を躍らせた。

 8月中旬まで収穫が続き、出荷量は計1トンを見込む。直売所のほか、県西部のスーパーマーケットや道の駅などで販売している。

 (宮廻裕樹)