5月にブラジルであった聴覚障害者の国際スポーツ大会「夏季デフリンピック競技大会」に卓球日本代表として出場した益田中学校2年の山田萌心(もえみ)さん(13)が女子団体銀メダルを獲得し、30日に地元・益田市の市スポーツ・文化顕彰を受けた。「これからも国際大会に出場してたくさんメダルを取りたい」とやる気に満ちる。
4年に1度のデフリンピックに山田さんは昨年の国内選考を経て選手団最年少で初出場した。出場4種目のうち、シングルス3人の女子団体は、3番手で、予選リーグ突破に貢献。3勝先取制で、1勝1敗で回ってきた準決勝のポーランド戦は、3ー0のストレート勝ちで流れを引き戻した。「やりにくい相手だったが自分の力が出せた」と振り返る。
決勝はウクライナに敗れたものの、日本女子として前回の銅メダルを上回る成績。このほか、混合ダブルスもベスト8と健闘した。
山田さんは生まれつき難聴で、普段は補聴器を着けている。卓球は4歳の時に始めた。部活動に加え、市内のクラブチーム「明誠U15」に所属し、地元の強豪・明誠高校の生徒たちとも練習している。
市役所で銀メダルを胸に自身初の国際大会を振り返り、「海外選手のパワーやスピードに負けないよう練習し、来年の世界ろう者卓球選手権大会ユースの部に出場し、金メダルを取りたい」と新たな目標を掲げた。
(藤本ちあき)