丸山達也知事
丸山達也知事

 島根県内の感染の爆発的増加により、県がこれまで「拡大防止策の肝」と位置づけてきた、徹底した検査態勢の維持が難しくなった。感染者数が多い出雲保健所は対応が追いつかず、県庁が一部の業務を引き取った上で、検査対象を一部縮小。かつてない拡大局面に対応の転換を迫られた。

 5日の対策本部会議で、丸山達也知事は「陽性者数の増加を踏まえると、これまでのような幅広検査を行うことは困難だ」と説明した。同日から、全庁を対象に召集した事務職員50人と健康福祉部の専門職6人程度で、検査結果の陽性告知▽行動制限の依頼▽行動調査や家族への検査案内ーなどを代行。本庁の人員は100人規模まで増やすことも想定している。

 出雲、松江両保健所管内では施設に対するPCR検査の対象を絞る。濃厚接触者だけでなく幅広いPCR検査で感染者の早期発見につなげてきたが、保健所業務の逼迫(ひっぱく)により陽性者の把握そのものが困難な状況になっているためだ。

 医療機関、高齢者施設、障害者施設、保育所・幼稚園では今後もクラスターの有無に関わらず幅広くPCR検査を続けるが、クラスターが発生していない学校や事業所に対しては濃厚接触者以外への接触者調査をしない。

 丸山知事は「陽性者への連絡が滞っている状況を解消することが第一。感染拡大への備えではなく、発生状況に対してリソース(資源)を割かないといけない状況だ」と理解を求めた。
       (白築昂)