第一章(二十) 真奈

 ツツジが咲く頃の空を見るのが好きだ。でも一番好きなのは今の季節。冬の空の色が好きだ。

 多摩の実家に優吾と挨拶に行った翌日。初台のマンションでベッドに横たわったまま...