大塚康生さんの代表作「ルパン三世」のパネルを鑑賞する来場客=島根県津和野町後田、町日本遺産センター
大塚康生さんの代表作「ルパン三世」のパネルを鑑賞する来場客=島根県津和野町後田、町日本遺産センター

 「ルパン三世」シリーズなど多くのアニメ作品を手掛けた島根県津和野町出身のアニメーター大塚康生さんが、15日に89歳で亡くなった。訃報が届いた16日、古里では逝去を惜しむ声が相次いだ。 (1面参照)

 「静かでおっとりした性格で、小さい時から絵が好きだった」と、小学生時代の大塚さんを振り返る、同級生の吉崎久さん(90)=同町山下=。大塚さんが小学2年生で山口県へ転校した後は会うことはなかった。「上京し作画監督で有名になった時の様子など、聞いてみたいことがたくさんあった」と、突然の悲報を悔やんだ。

 同町後田の町日本遺産センターでは、大塚さんの業績を紹介するパネル展を町が開催しており、16日も多くのファンが訪れていた。ルパン三世が特に好きだという岩手県花巻市の冨沢惣一さん(67)は「絵から飛び出しそうな迫力ある描写など、子どもに夢を与える作品を残してくれた」と話した。

 パネル展では「津和野の大スター」「故郷に帰ってくる日を心待ちにしている」といった、来場者からの暖かいメッセージ文が多数寄せられている。町日本遺産センター長を務める藤山宏町商工観光課長は「帰郷していただき、津和野の方々にこれまでの功績を語ってもらいたかった」と惜しんだ。

 下森博之町長は「町が輩出した偉大な先人の一人であり、アニメーターとしての足跡は町民の誇り」とたたえた。 (石倉俊直)