【出雲】出雲市口宇賀町の陶芸家安食ひろさん(74)の作品展「風に吹かれ展」が20日、同市斐川町直江のおかやギャラリーで始まった。ロシアのウクライナ侵攻を受け、平和への思いを込めた茶わん「ゲルニカ」をはじめ、壊れた花器をリメークした置物など独特の世界観を持つ約400点に来場者が見入っている。28日まで。入場無料。
ピカソの名画「ゲルニカ」をモチーフにした茶わん3点は、くぎをねじ込んだり飲み口を変形させたりし「破壊」をイメージ。「自分だけ静かに過ごしてはいられない」と作品を通して反戦を訴えた。
制作途中で変形した花器を再利用してインドの民族衣装サリーの絵柄を細かく描いた置物や、千鳥やキキョウを題材にした銘々皿など個性豊かな作品が並ぶ。
安食さんは「名前の通り、風の吹くままみんな仲良く楽しく生きましょうという思いを込めた」と話した。
25日は休み。期間中は安食さんが常駐する。
(平井優香)