水槽内に置かれた木の枝で留まるクロゲンゴロウ=浜田市・江津市、しまね海洋館アクアス
水槽内に置かれた木の枝で留まるクロゲンゴロウ=浜田市・江津市、しまね海洋館アクアス

 【浜田・江津】水生昆虫をテーマにした特別展が浜田市・江津市のしまね海洋館アクアスで開かれている。希少なタガメやゲンゴロウのほか、アメンボなど水田やため池などに生息する約20種類をイラスト付きのパネルを交えて紹介し、見る人を楽しませている。26日まで。

 ゲンゴロウはしまねレッドデータブックの絶滅危惧1類に指定されている。交尾の際、メスに張り付くためオスの前脚に吸盤が付いていることや、オスと違いメスの背中には溝やしわがあることをパネルで説明している。

 餌の魚やカエルを得るために強力な前脚を持つ絶滅危惧1類のタガメや、水面を滑らずに歩いて移動するという大きさが1センチにも満たないヒメイトアメンボも見られる。

 水生昆虫をはじめ昆虫に苦手意識を持つ人に面白さを知ってもらおうと企画した。生き物は同館の周辺で採集したり、別の水族館から借りたりした。海獣展示課海獣係の水野美華さん(30)は「展示の中にはかわいらしい生き物もいる。見に来て知識を深めてほしい」と話した。

 開館時間は午前9時~午後5時。入館料は大人1550円、小中高生500円。火曜休館。

(宮廻裕樹)