【境港】境港市の観光スポット・水木しげるロードに28日夜、ぼんやりしている人をにらむ米国の妖怪「バックベアード」など世界の妖怪を題材にした四つの影絵がお目見えした。同市大正町のJR境港駅前公園に浮かび上がり、観光客や関係者が興味深そうに見入った。毎日、日没から午後10時まで点灯する。
市は2018年の水木ロード新装の目玉として、夜間照明を設け、鬼太郎やねこ娘など約50の妖怪影絵を導入。20年には水木しげる記念館(境港市本町)周辺に、妖怪が動き回るように見える2種類の「動く影絵」などを取り入れた。
今回はさらなる夜間の魅力アップを狙い、駅前公園に照明設備を新設。バックベアードに加え、髪の毛が蛇のギリシャの妖怪「ゴーゴン」、二つの頭を持つ巨大な妖怪「双頭のミイラ妖怪」、人の夢を餌にする中国が起源の妖怪「獏(ばく)」の影絵を映し出す。
28日午後7時20分に現地で点灯式があり、伊達憲太郎市長が住民ら50人を前に「影絵で公園も怪しい雰囲気になる。楽しんでください」とあいさつ。
南方の吸血妖怪「アササボンサン」など各国の妖怪ブロンズ像がある公園に次々と影絵が浮かんだ。影絵に合わせ公園の樹木のライトアップも始まり、住民らは神秘的な雰囲気が漂う公園で写真撮影に興じていた。
(園慎太郎)