島根県美郷町で見られる名物の雲海で、雲が滝のように下方に流れ込む珍しい現象が「両国(りょうごく)おろし」と名付けられた。美郷町が22日発表した。町の観光資源となっている雲海の魅力を全国にアピールする。
「両国おろし」は雲海の見物名所の一つ、田之原展望台(上野)で見ることができる。標高400メートルの三次市側の盆地と、100メートルの美郷町側とで標高差がある特有の地形から、たまった冷たい空気が下に流れる現象。全国的に珍しいという。
寒い時季に山や丘から吹き下ろす風を「おろし」と呼ぶことと、石見国と安芸国の境界で生じることから命名した。
町は、雲海の発生予報を鳥取環境大の重田祥範准教授(気象学)、テクノシステム(出雲市)の協力を得て春と秋に公開している。これまでの雲海の予報的中率は80%以上。重田准教授によると、雲海が発生すれば高い割合で「両国おろし」が見られるという。
役場で開いた命名式で重田准教授が名前を発表し、由来を説明した。嘉戸隆町長は、22日に今季の予報が始まった雲海特設ホームページで、現象の解説をつけて宣伝する考えを示し「田之原の雲海は全国的に見ても素晴らしいもの。美郷町を全国に知ってもらえたらうれしい」と話した。
(糸賀淳也)














