自作の紙塑人形を紹介する小村真知子さん=出雲市大津町、出雲弥生の森博物館
自作の紙塑人形を紹介する小村真知子さん=出雲市大津町、出雲弥生の森博物館

 【出雲】古布で人形を制作する基常恵子さん(73)=雲南市加茂町加茂中=と、和紙を使って人形を作る小村真知子さん(69)=出雲市大津新崎町4丁目=の姉妹による作品展が出雲市大津町の出雲弥生の森博物館で開かれている。日常の風景を切り取った作品が郷愁を誘う。26日まで。

 基常さんは22年前、使わなくなった着物の生地を生かす古布人形作りを独学で始めた。展示作品はお茶室がテーマ。着物姿の人形9点を並べ、お茶や和菓子を楽しむ様子をほのぼのと表現している。

 小村さんは9年前、和紙を細かく貼り重ねて作る紙(し)塑(そ)人形に引かれ、制作に取り組むようになった。猫と遊ぶ女性や、スイカを一緒に食べるきょうだいなど9点を展示。白とピンクの和紙をピンセットで重ね合わせて顔や指先の微妙な赤みを出すなど、人形に命を吹き込んでいる。

 小村さんは「作品を通じて笑顔になってもらえたらうれしい」、基常さんは「懐かしさを感じながら楽しんでほしい」と話した。

 入場無料。火曜休館。

  (佐野翔一)