情報提供を呼び掛けるチラシを手に息子の帰りを待つ父親=松江市内
情報提供を呼び掛けるチラシを手に息子の帰りを待つ父親=松江市内
行方不明になっている梶谷恭暉さん(家族提供)
行方不明になっている梶谷恭暉さん(家族提供)
情報提供を呼び掛けるチラシを手に息子の帰りを待つ父親=松江市内
行方不明になっている梶谷恭暉さん(家族提供)

 岡山県倉敷市の当時中3の梶谷恭暉(みつき)さん(15)が行方不明になって1年が経過した。両親は松江市出身で、祖父母も同市に住んでおり、島根に向かった可能性もあるという。松江市出身の父親は「とにかく無事に過ごしていてほしい。気持ちに整理がついたら帰ってきてほしい」と待ち続ける。

 恭暉さんは2022年11月13日午後2時半ごろ、自宅を出たのを最後に行方が分からなくなった。母親と妹が買い物に出かけた後の出来事だ。母親は当初、商業施設や公園にいると考えて近くを探したが見つからず、翌14日の午前3時ごろに警察に通報した。

 失踪当日、防犯カメラ映像から広島県三原市のJR三原駅や三原港にいたのが分かり、翌日にはスマートフォンと本が芸予諸島の一つ、生口島(広島県尾道市)の路上で見つかった。島に渡ったとみられるが、その先の足取りが分からない。周辺は中学校の課外活動でサイクリングをした地域という。

 恭暉さんは小さな子どもの世話をよく見る優しい性格で、漫画やユーチューブ観賞、オンラインゲームが好きだった。

 一方、卒業を前に進路で思い悩むときがあったという。父親は行方不明になる前日に電話で志望校をどこにするかといった受験に関するやりとりを交わした。その際は「元気がない様子だった」と振り返る。

 「とにかく無事で生活していてください。気持ちに整理がついたら、帰ってきてください。可能なら連絡してほしいです。生き方をとがめるつもりはないので連絡したら怒られることはありません」
 本人が見ていたら、伝えたい言葉だ。

 父親によると、松江市に住んでいる祖父母に会うため、島根を目指した可能性もあるという。父親は「少しでも気になる点があれば情報を寄せてほしい」と話している。

 恭暉さんの当時の身長は約170センチ、体重約65キロ。黒の上着に白または灰色の長ズボン、カーキのサンダルを履いていた。情報提供は倉敷署生活安全課、電話086(426)0110。
(奥原祥平)

[関連記事]
倉敷の中3男子 1カ月前から不明 県警が公開捜査(2022年12月21日)
倉敷の中3不明1年 母「家族で帰り待ってる」