荒川泰子さんの捜索活動について意見交換する同級生=松江市内
荒川泰子さんの捜索活動について意見交換する同級生=松江市内
荒川泰子さん(荒川勉さん提供)
荒川泰子さん(荒川勉さん提供)
荒川泰子さんの捜索活動について意見交換する同級生=松江市内
荒川泰子さん(荒川勉さん提供)

 約2カ月前に行方不明になった、米子市祇園町2丁目の荒川泰子さん(59)の捜索の輪が広がっている。人ごととは思えないと中学校の同級生が自主的に活動をスタート。スーパーやコンビニエンスストアなどで新聞の切り抜きを持参し、情報提供を呼びかけている。


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 荒川さんは、認知症で8月8日に家を出たきり姿が見えなくなった。夫の勉さん(62)が捜索を続けているものの、詳細な足取りはつかめていない。

 荒川さんを心配して結集したのが松江第二中学校時代の同級生。29人が参加するグループLINEで行方不明を共有したことをきっかけに、9月中旬、松江市西津田町の自営業、佐藤栄治さん(59)を中心に捜索活動を始めた。

 佐藤さんは、松江、安来、雲南市のコンビニや公民館、スーパーなど50店舗以上に新聞の切り抜きを持参し、情報提供を求める。荒川さんとは40年以上会っていないが「学校生活を共にした同級生の行方不明を人ごととは思えない」と早期発見を願う。

 他の同級生たちも、勉さんのX(旧ツイッター、@arakawa_tsutomu)を拡散し、泰子さんに関わる報道を確認し、日々の生活の中で似た人物を捜す。不定期に集まり、情報共有するメンバーからは「活動を続ければ続けるほど会いたい気持ちが強まる」などと声が上がり、活動にも力が入る。

 小さな情報でも、荒川さんの足取りにつながる可能性があり、同級生の活動は大きな力になる。勉さんは「泰子の身を案じ、捜索してくださりありがたい」と感謝する。

 勉さんによると、8月11日の午前2時に松江市嫁島町の国道9号の車道を歩き、出雲方向に向かったのが山陰での最後の目撃情報だ。Xを通じて情報提供があったという。

 松江市から西側に向かった可能性があり、佐藤さんは「国道9号を利用するドライバーからの情報提供が必要」と、各地に住む同級生とともにチラシ配布を模索している。

 行方不明時の荒川さんの服装は、ボーダーの上着に黒のズボンで黒の靴を履いていた。情報提供は米子署生活安全課、電話0859(33)0110。
(林李奈)

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