荒川泰子さんの情報を呼びかけるポスターを見つめる夫の勉さん=松江市内
荒川泰子さんの情報を呼びかけるポスターを見つめる夫の勉さん=松江市内

 若年性認知症の荒川泰子さん(59)=米子市祇園町2丁目=が、行方不明になってから8日で半年を迎える。夫の勉さん(65)は、ポスターを新調して情報提供を呼びかけており「泰子のことを諦めたくない」と捜索を続ける。

荒川泰子さん

 荒川さんは2023年8月8日に外出し、行方が分からなくなった。勉さんの元には10月末、松江市玉湯町の国道9号を荒川さんに似た人物が歩いていたという情報が寄せられたが、その後、手がかりになる情報はない。

 警察庁によると、行方不明になって発見された認知症の人のうち、1週間以内に見つかったのは99・6%。発見が遅れるほど見つかりにくくなるという。

 勉さんは情報提供を呼びかけるポスターを200枚新調し、既に訪問した事業所を再訪問するほか、全国の警察署や駐在所に掲示されるよう求める。

 2月に入り認知症の人と家族の会に入会。GPSをで行方不明者を見つけための手法を知り「もっと早くから勉強していれば、行方不明にならなかったかもしれない」と入会が遅れたことを後悔した。

 6月には京都府内である同会の全国研究集会に参加する機会をもらい、全国の出席者に情報提供を呼びかける予定で「できることがきっとある」と発見を信じて活動する。

 荒川さんに関する情報提供は米子署生活安全課、電話0859(33)0110。

(林李奈)