「人類最速」の称号獲得-。米子市三本松2丁目のアルバイト、米江龍星さん(22)が24日、四足走行による100メートル走のギネス世界記録を更新した。記録は現行の15秒66を1秒以上縮める14秒55。約9年間、毎日トレーニングに打ち込んだ成果を発揮し、見事に栄光を手にした。
四足走行に関心を持ったきっかけは、中学2年の時に理科の先生が放った一言だった。「四足動物の方が二足より速く走る」。動物好きだったこともあり、さまざまな四足動物の姿勢や動きを観察しながら世界一に向けて訓練を始めた。
高校では陸上部に所属。体全体を使う八種競技に打ち込むとともに、学校の山道を駆けたり木登りを重ねたりと独自のトレーニングを重ねて四足の動きを体に覚え込ませた。アルバイトをしながら練習に打ち込む中、有志による後援会も立ち上がり、念願のギネス記録挑戦にこぎ着けた。
応援団80人とギネス公式認定員が見守る中、どらドラパーク米子陸上競技場(米子市東山町)で世界記録に挑んだ。3回まで挑戦が認められる中、米江さんは1回目で自己ベストかつ初の14秒台となる14秒55をマーク。記録が発表されると「おー」と大きな雄叫びを上げ、高く跳びはねて喜びを爆発させた。その場で人類最速の証しとなる認定証が贈られた。
米江さんは「人類の歴史に名を刻むことができて本当にうれしい」と笑顔を見せ、「次回は13秒台を目指す。いつかサルよりも速く走りたい」と、記録保持者としての新たな目標を掲げた。
(中島諒)













