手話で演劇や歌を披露し、表現力や正確性を競う第9回「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」が25日、倉吉市駄経寺町の倉吉未来中心であり、予選を突破した12都府県の15チームが個性豊かな演技を披露した。新型コロナウイルス対策のため無観客での開催だったが3年ぶりに会場であり、秋篠宮家の次女佳子さまが出席された。
佳子さまは開会式で「大会を通して手話言語に対する理解がより一層深まり、誰もが安心して暮らすことのできる社会につながっていくことを願っております」とあいさつした。
鳥取県勢は3校が出場。鳥取聾(ろう)学校は新型コロナウイルス対策でマスクを着用することで、口の動きや表情が分かりにくく、コミュニケーションが難しくなっている現状をコミカルな動きで表情豊かに演じ、県勢では最高位の鳥取県聴覚障害者協会賞を受賞。1年の瀧雄太さん(15)は「緊張が途中でほぐれ、いい演技ができた」と胸を張った。
鳥取城北は動物の手話を生徒が描いたイラストと共に解説したほか、絵本を手話で朗読。米子東はダンス部の出来事を演劇と踊りで表現した。
鳥取県は2013年に全国で初めて手話を言語と認める条例を制定。14年から毎年、手話甲子園を開催している。今年は埼玉県の坂戸ろう学園と大宮ろう学園の合同チームが優勝した。
(藤井俊行)