浜田市が施設を買い取る計画が持ち上がっている「ゆうひパーク浜田」=浜田市原井町
浜田市が施設を買い取る計画が持ち上がっている「ゆうひパーク浜田」=浜田市原井町
浜田市が施設を買い取る計画が持ち上がっている「ゆうひパーク浜田」=浜田市原井町

 浜田市が2日、道の駅「ゆうひパーク浜田」(浜田市原井町)を運営管理する事業者の経営健全化のため、施設を2億3400万円で買い取る方針を示した。道の駅は営業赤字が続いているが、山陰道沿いにある地域の目印となる施設で、夕日スポットとしても親しまれており市が金銭的に支援する。 (森みずき)

 11日の全員協議会で報告後、12月議会で予算計上する。運営事業者は現在のまま、来年4月から市が無償で施設を貸し出す。道の駅は1994年に第三セクター「ゆうひパーク浜田」が約12億円をかけて整備した、民設民営の道の駅。鉄筋コンクリート2階建てで、延べ床面積は約2600平方メートル。敷地は国有地となっている。

 売上高は96年度の6億4千万円をピークに減少傾向となり、2021年度は2億5千万円。市は経営再建のために07年に2億円を無利子で融資したが経営は改善せず、11年以降は11期連続で営業赤字だった。

 市は同社から、施設の買い取りによる公設民営への転換などの要望を今年4月に受けていた。9月までに民間2社による不動産鑑定結果を基に買い取り予定額を算出した。

 同社は市が支払う2億3400万円を、約4億円ある負債の返済に充てるとみられる。来年3月に市と「建物使用貸借契約」を結び、4月から2~3年間は無償で施設を借りて運営する。市はその後、公募型プロポーザルで民間事業者を募る予定。

 道の駅の前を東西に走る山陰道は多くの車両が行き交い、浜田道・浜田インターチェンジも近い。浜田市産業経済部商工労働課の大屋一幸課長は「情報、観光拠点としてなくてはならない施設だ」と話した。

 市は酒造りをしていない三桜酒造(浜田市黒川町)についても、跡地の取得と活用を検討している。