アミューズメント業の(株)丸三(出雲市渡橋町、羽手原勉社長)が、経営する湖畔の温泉宿くにびき(同市湖陵町二部)に併設して「グランピングベースIZUMO」を開いた。新型コロナウイルス禍で高まったアウトドアニーズを取り込む。
3密が避けられるほか、人件費を含む固定費と、初期費用が抑えられる点で、先行きが見えづらいコロナ禍に適した業態だと判断。総工費6千万円で、空調完備のドーム型テントを7棟設置した。通年で営む。
ドーム内にはシングルベッド4台と冷蔵冷凍庫、小型オーディオなどを設備。夕食は各ドームに併設されている蚊帳付きのBBQスペースで、奥出雲ポークなど山海の幸を楽しめる。入浴の際は、湖畔の温泉宿くにびき内の大浴場「湖陵温泉」が利用できる。
全国的にグランピングが広がる中、山陰地方では施設がまだ少なく宿泊単価が低いとみて、市内で経営するシティホテルと同価格帯で提供する。宿泊は1棟税込み3万3千円から。1~4人の利用が可能。夕食は、1人当たり同4950円、7150円、9350円の3コース。持ち込みや素泊まりもできる。
夏季はファミリー中心、秋・冬は女子会利用客の取り込みも狙う。夏季80~90%、通年では30%の稼働率を見込み、コロナ禍で落ち込んだ宿泊部門の売り上げ回復を図る。白勢健太郎支配人は「神西湖の景観と食事、悪天候の際にも安心な旅館併設を強みに、山陰や関西の客を呼び込みたい」と話した。