◇木次簸の川句会(雲南市)

夕暮れの人里さみし蝉時雨 加納 陽子

愛犬と走る川土手夕涼し 長棟千代子

魚影追ふ子等へ木洩れ日風涼し 安部千代子

手作りの菓子パン届く今朝の秋 落海 文子

底紅を覗き母呼ぶ女の子 難波 英子

月下美人開ききったる夜の静寂 小川 恵女

 ◇薄墨句会(大田市)

緑青の浮ぶ懸仏秋灯火 栗原 義子

疫病に失ふ三年(みとせ)秋の霜 土江...