燃えさかる炎に火焚串を投げ入れる角河和幸宮司=島根県津和野町後田、太皷谷稲成神社
燃えさかる炎に火焚串を投げ入れる角河和幸宮司=島根県津和野町後田、太皷谷稲成神社

 【津和野】日本五大稲荷の一つである島根県津和野町後田の太皷谷稲成神社でこのほど、五穀豊穣(ほうじょう)に感謝し厄よけを祈願する「火(ひ)焚(たき)祭(さい)」が営まれた。大勢の参拝客が燃えさかる炎を見つめ、願い事をした。

 角河和幸宮司(72)が神前でおはらいをし、境内の中央に設置され、しめ縄で四方を囲われた稲わらに忌火(いみび)を点火した。炎が大きく燃え上がると祝詞を奏上し、奉納された火焚串1500本を炎に投げ入れて祈願した。

 火焚串には五穀豊穣や商売繁盛、合格祈願などの願いが書かれており、千葉県松戸市から参拝した高橋美樹さん(57)は「初めて見たが炎と煙が神秘的。願い事がかないそうだ」と見つめていた。

 角河宮司は「秋の実りに感謝し、厄をはらい、願い事が成就するよう火焚串を納めさせていただいた」と話した。

(青木和憲)