仕事をしたのは一度きり。なのに、忘れられない男がいる。かわぐちかいじ。ぼくは、青年向け劇画誌「コミック&コミック」の編集者だった。

 創刊の1年後、急遽(きょ)、決まった増刊号で、東映が企画した...