<短歌>

◇大社くすのき短歌会(出雲市)

今朝の風秋をいっぱい連れて来る熱い番茶でもいただきましょう 椿  富栄

夕暮れの電車の窓に雲州平田亡父の生家の灯(あかり)過ぎゆく 青木 玲子

D51のそばに薄黄の花ゆれる背高のっぽのオオマツヨイグサ 黒目 潤子

夏と秋行き交ふ空に紫のシオンの花は見あぐるほどに 名村 三枝

葉の裏に蝉のぬけがら見つけては今朝も見せに来笑顔もそへて 手銭 裕子

雲わけて一瞬出でし名月にブラスも楽し...