石版画界の第一人者・織田(おだ)一磨(かずま)(1882~1956年)は、大正11(1922)年秋に松江を訪れて以来、3年にわたり滞在し、当地に大きな足跡を残した。現在、島根県立美術館では、その来松100年を記念し、来年1月16日まで特集展示を行っている。その概要を記し、あらためて一磨がこの地を訪れた意義を考えてみたい。

 明治15(18...