12日午後1時20分ごろ、大田市五十猛町の市立五十猛小学校の敷地で、小学2年の男児2人が、同市川合町の会社員男性(19)が運転する軽自動車にはねられた。1人は左大腿(だいたい)骨を骨折する重傷で、もう1人は軽傷。一般車両が学校敷地内の道路を通り抜け、近道ができる状態だった。
小学校は国道9号沿いに立地する。大田署によると、軽自動車は学校裏側から敷地内を抜け、国道9号に向かう幅3・9メートルの道路を走行。男児2人は昼休みに鬼ごっこをしている最中にはねられた。会社員男性は「駐車している車の陰から子どもが飛び出したのに気付きブレーキをかけたが、間に合わなかった」と話しているという。軽自動車には友人の男性も乗っていた。
五十猛小学校によると、児童が登校する前の早朝の時間帯や週末に敷地内を通り抜ける車があるという。同校は、敷地内の舗装された道路で遊ばないよう児童に伝えていた。
一方、地域住民に対して下隅義久校長は「注意喚起を怠っていた。子どもたちに再度注意を促すとともに、学校の敷地であることを校外に周知する」と話した。
事故を受け、大田市教育委員会の森博之教育部長は「二度と起きないよう早急に対策を講じる」と語った。市教委は、市内の全小中学校で、五十猛小学校のように車が通り抜けできる状況があるかどうかを調べる。
(曽田元気)