読者の皆さんから、身近なテーマについてコメントを募り、山陰中央新報とSデジに掲載する「さんコメ!」。「お墓、どうする?」に、たくさんの投稿をありがとうございました。紙面では紹介しきれなかった投稿と、記者の雑感を掲載していますので、お楽しみください。(かっこ内はペンネーム。内容は一部要約・編集しています)
1、大切な人を亡くし、これから生きていく人たちにとっての心のよりどころとなるものがあればいいと思う。その形がお墓でなくてもいいのではないか。(山茶花 椿)

2、遺族の負担軽減を最優先に考えています。「散骨希望、戒名&法要不要、葬儀も身内のみで」と家族に依頼済みです。誰かの記憶に少し留まれば十分。社会の変化に墓の存在も見直す時と考えます。永代供養もありますが、結局寺のもうけ。墓参者がおらず、風雪にさらされた惨めな墓を残すのは避けたい。(こより)
3、跡継ぎがいないので、墓じまいをして仏さんにお寺の納骨堂に入ってもらいました。親戚の中にはお墓を見てあげるという人もいましたが、その後の代がお墓をどうするのか、私が死んでいたら分かりません。月に1回は納骨堂に入って手を合わせています。でも、1週間に何度も花を持って墓参りをしていたからか、墓じまいをして当分は手持ち無沙汰で寂しかったです。(ドルチェ)
4、10年ほど前にお墓を新しく建てました。墓じまいをするのは寂しいですが、身近な親戚や幼なじみは墓じまいしました。お墓があってもお参りする人がいなくて寂れたお墓を見ると、物悲しくなります。永代供養をされるなど、今はそんな時代になったんだなあと思っています。(春よ来い)
5、墓とか仏壇は高度成長~バブル期に急成長し、衰退しつつあるビジネスだと思います。今は戸籍や写真で祖先をたどり、しのぶことができます。これからは先祖と信仰を分けて考える時代です。信仰は心の支えです。子どもには「骨は海に流すか、木の根本に埋めるなり処分すること」と伝えています。一方で神社仏閣、教会巡りを好み、瞑想(めいそう)をすることでビジネスを支えています。近頃は特に世界平和について祈っています。(金巴里橙)

6、まさに直面しています。夫は一人っ子なので、結婚当初は婚家のお墓に入るのが当然だと思っていました。現在は、夫は両親と同じお墓に、私は自分で選んだところでの永代供養を望んでいます。
7、90歳の伯母は、81歳のときに亡くした夫を永代供養にしました。伯母自身も永代供養をしてもらうつもりです。独身の次男の永代供養も準備しているようです。ただ、いつでも手を合わせることができるように、小さい仏壇はあります。(やっこ)
8、夫の実家はお墓だけがあり、お彼岸やお盆などに草刈りしています。車で1時間半ほどの距離なので、車に乗らなくなればいつまで行けるのか。私たちは永代供養にしようと思います。子どもたちにお墓の世話をさせるのは大変なので。(かすみ草)
9、実家の墓と母方の祖母の墓が同じ敷地内にあります。私は結婚し、夫と初代になりますが、私が亡くなったら祖母の墓に遺骨を入れてほしいと実家の兄に頼んであります。大好きだった祖母の墓に入るのは最後の願いです。子どもたちには「お花や線香はいらない。掃除したあとに水だけお願い」と伝えてます。
昨年に実母が亡くなり、火葬場で骨つぼに遺骨を入れた後、「遺骨があるから納める墓がいる。ならば遺骨確認した後、そこで最後の別れをして処分してもらえないか」と、自分が亡くなったら…に置き換えて考えました。将来誰かが墓を管理しないといけないなら、墓を持たない選択があって良いと思います。
宗教があっての死後があり供養があるなら、宗教を持たない私は、死後の魂は身近な自然界に帰ると思うと雨粒にもいとおしさを感じます。(かわらなでしこ)

10、わが家には40人近くの先祖が眠る墓が家よりも高い場所にありました。義理の両親が亡くなった時に、夫と「宗廟(そうびょう)にしよう、お墓も家の敷地内にしよう」と決めました。その夫も亡くなり、約束通りにしました。墓石はお墓らしくないようにしました。広島に住む叔母は墓所がなく、叔父の遺骨をどこに納めようか悩んでいました。昨今のお墓事情、考えさせられます。
11、この前親戚が亡くなり、その家族が寺にある先祖の墓じまいを検討していました。檀家(だんか)料の負担感があり、場所を移して永代供養などを考えているようです。ただ、墓じまいにも費用がかさむし、樹木葬など種類もさまざまで、決めかねていました。(HANAKO)
12、先祖代々の墓は実家の近くにありますが、車でも上がれにような坂を歩いて上らないといけないので大変です。草取りも非常に手間がかかります。そこで、祖父母の代から入るお墓を別の場所に建てる予定にしています。みんなが行きやすくて、無理なく拝める形が何よりだと思います。(OY)
記者雑感 思い出よみがえる貴重な機会
山あいにある先祖代々のお墓は、さらに山を少し登ったところに建っています。当時の実家は空き家になり、立ち寄ることはほぼなくなりました。年に数回訪れる墓参りは、祖父母との思い出がよみがえる貴重な機会になっています。ただ、墓を守る親世代はもう60~70代。山を登るのも一苦労です。
墓じまいをして永代供養にする人が増えています。長年生活を送った地で眠る先祖を動かすことに多少の抵抗感がありましたが、皆さんのコメントから、後の世代が真剣に先祖について話し合い、無理のない形で供養し続けることが何よりの先祖孝行ではないかと感じました。家族で改めて考えてみたいです。 (担当記者)
次回テーマ 「おうち事情」
次回のテーマは「おうち事情」です。家の購入は安定した住まいを得られるのは利点ですが、跡継ぎ問題やローンを抱えるなどリスクもあります。一軒家、マンションなど選択肢もさまざま。賃貸物件に住み続けると決める人もいます。悩みや決断に至った経緯など教えてください。
コメントをツイッターとLINEで募ります。ツイッターは「 #さんコメ 」をつけて、つぶやいてください! 匿名OK。ペンネームがあるとうれしいです。3月に特集を組みます。