【出雲】要介護手前の状態「フレイル」(虚弱)をテーマにした市民公開講座がこのほど、出雲市姫原4丁目、島根県立中央病院であった。150人の受講者が予防のための運動や食事、心のケアを学んだ。
リハビリテーション科の山本佳昭医師は、フレイルは身体機能の低下だけでなく、認知機能の低下、閉じこもりや孤食など社会性の低化も影響していると説明。社会性の低下はフレイルが進行するきっかけになるとし、社会参加の重要性を強調した。
理学療法士や作業療法士など5人の講師が講演し、受講者はゴムバンドを手や足で引っ張る運動や脳を使ったじゃんけんを体験した。
出雲市大社町杵築南の大谷江一(こういち)さん(82)は「フレイルは心と体の両方のケアが必要だと分かった。ゴムバンドの運動などできることは毎日取り入れたい」と話した。
(佐野翔一)