低利用魚を活用したふりかけを宣伝する部員=松江市下東川津町、みしまや東川津店
低利用魚を活用したふりかけを宣伝する部員=松江市下東川津町、みしまや東川津店

 松江商業高校(松江市浜乃木8丁目)の商業研究部員が、サイズが基準を満たさないなどで市場販売が難しい魚を素材にしたふりかけを、地元企業と共同で開発した。漁師の収入増に貢献する目的で、スーパー店頭でも来店客にPRした。

 小さい、加工が難しい、山陰両県であまり食べる習慣がないなどで買い手が付きにくい低利用魚をすり身にし、焼き肉のたれ風味に仕上げたふりかけ「じゃこごま」(80グラム、580円)を開発。第1弾はアイゴ(バリ)が材料で、今後も季節に応じてさまざまな魚を使って製造するという。

 商業研究部は商業で地域活性化を図るため企業と連携し活動。今回は鮮魚卸売のSOL JAPAN(ソル ジャパン)=松江市宍道町東来待=が協力した。

 同社や漁師への取材から漁師の担い手不足や低利用魚の存在を知り解決策を検討。低利用魚による加工食品販売で漁師の収入が安定し後継者も増えると仮説を立てた。トビウオを使った同社の商品を参考にして、焼き肉のたれ風味は複数回の試食やアンケート結果から若者好みとして選んだ。

 このほど、スーパーのみしまや東川津店(松江市下東川津町)で商業研究部員4人が店頭に立ち、ふりかけをアピール。玉木紅葉ヨハン部長(18)は「ご飯に合う味付け。低利用魚のことも知ってほしい」と話した。みしまや7店舗や通販サイトなどで販売する。

 (片山皓平)