洋楽を聴く時、歌詞の意味は気にせず歌も音として聴く方だが、カーズは例外。失恋の痛手を引きずっていた16~17歳ごろ初めて聴き、心に刺さった。「who’s gonna drive you home tonight(今晩、君は誰に送ってもらうのか)」とか涙が出る。
1970年代末から80年代半ばが全盛期のバンド。ギターを軸にしたロックとシンセサイザーが融合し古さと新しさ、ロックとポップスを同時に感じさせる。
「who’s gonna-」の歌詞があるヒット曲「ドライブ」(1984年のアルバム「ハートビート・シティ」に収録)は美しいバラード。君のことを分かっているのは僕しかいないのに、と気をもむ男の心境を歌う。うじうじソングが真骨頂で、「バイ・バイ・ラブ」(78年のアルバム「錯乱のドライブ」に収録)も心に迫る。
人気漫画「ジョジョの奇妙な冒険」(荒木飛呂彦)のキャラクター名のネタ元としてカーズを知り、手にしたのが当時出たばかりのアルバム「ドア・トゥ・ドア」(87年)だった。この売れ行きが不振で解散し、カーズ自体が過去の思い出になったことも切なく響いた。渡辺美里とともに、ほろ苦い青春の歌だ。 (志)
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