小原流の作品に見入る来館者=出雲市天神町、今岡美術館
小原流の作品に見入る来館者=出雲市天神町、今岡美術館

 【出雲】出雲市今市地区の自宅で小原流生け花を指導する柳楽豊美(ほうみ)さん(76)と受講生による花展がこのほど今岡美術館(出雲市天神町)であった。ショウブやタケノコ、ゼンマイといった季節の花や植物を使った作品に来場者が見とれた。

 柳楽さんが教室を開き35周年を迎えたことを記念して企画した。小原流は制作時に針金はほとんど使わず、自然にある花や植物のありのままの姿を生ける特徴がある。

 35人が1人1品ずつ展示した。会場入り口に飾った迎え花(高さ約1・5メートル)はピンクのボタンや赤柳、黄色のオンシジウムなどを組み合わせた力作。松の枝は黒いスプレーで塗り、色の鮮やかさを強調した。

 松江市内で同じ小原流の教室を開き、弟子2人と訪れた門脇紗和女(さわめ)さん(87)は「小原流独自の表現が網羅されている。見応えがある」と話した。 (藤原康平)