短歌という詩型で現代社会に立ち向かえるのか。そんな大きな課題に挑戦しているのが、吉川宏志「雪の偶然」(現代短歌社)だ。

 想像力を駆使して、過去の闇を見透し同時代の虚を見つめる。ものご...