【安来】安来地区柔道連盟会長を務め2019年に亡くなった島田三郎氏の追悼式典がこのほど、安来市安来町の市民体育館であった。江戸時代の松江藩の古武術「直信(じきしん)流柔道」や講道館柔道の演武があり、関係者約120人が柔道の魅力に触れながら、故人をしのんだ。
直信流柔道は武道家の寺田勘右衛門が柔術や中国拳法などを学んで考案し1674年に心身を鍛える「柔道」として現在の流派名になった。重い鎧(よろい)を着けた相手を倒せるように工夫した技が特徴という。雲藩直信流柔道研究会(川上和夫会長)が七つの技を披露した。相手の後頭部と顎を両手でつかんでひねるように倒す荒技が目を引いた。
故・島田氏は1997年に連盟の会長に就き、島根県議や参院議員を務めながら22年間にわたって尽力した。式典で連盟の二岡嘉昭会長は故人に感謝し「先生の熱い思いを引き継ぎ、青少年の健全育成と連盟の発展に取り組む」と述べた。
式典後、安来市や近隣市町で柔道に励む小中学生32人の紅白試合もあった。(桝井映志)