島根県警に今夏、「警察広報犬」が誕生した。警察犬として7年以上にわたり活躍した雄のシェパード「シャイン」号が7月以降、軸足を広報活動に移す。広報活動を担う直轄警察犬は島根県警では初で、全国的にも珍しい。
シャイン号は2014年1月、東京都生まれ。15年1月に島根県警が育成・管理する直轄警察犬になった。23年6月までの7年強で366回出動し、所在不明者の発見や強盗事件の遺留品発見などで活躍した。体重34キロと同型犬より一回り大きい見た目ながら、人なつっこく愛嬌(あいきょう)があり、従順な犬として重宝された。
島根県警には今年6月末時点で直轄警察犬がシャイン号を含め3頭、嘱託警察犬が11頭所属。後進が確保できたことなどから県警は今春、シャイン号を警察広報犬にすることを決めた。
このほど任命式があり、中井淳一県警本部長から任命書を受け、指導手の秦本誠巡査部長(37)から首にメダルを掛けられたシャイン号は、上を向いて満足げな表情。秦本巡査部長は「警察犬を一人でも多く知ってもらうため、活躍に期待している」と話した。
シャイン号は12日、安来署管内であったイベントで活動デビュー済み。今後は広報活動やイベントに出演し、警察の仕事の理解促進や警察犬の普及などの活動に取り組む。 (広木優弥)