空中ブランコで巧みな連携技を見せるパフォーマー=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地
空中ブランコで巧みな連携技を見せるパフォーマー=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地
出演者と、ステージに大きな声援を送る観客=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
出演者と、ステージに大きな声援を送る観客=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント
空中ブランコで巧みな連携技を見せるパフォーマー=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地
出演者と、ステージに大きな声援を送る観客=松江市学園南1丁目、旧島根県立プール跡地特設大テント

 新型コロナウイルス禍を乗り越え、6年ぶりに歓声が戻ってきた-。世界のトップパフォーマーが2カ月にわたって繰り広げるポップサーカス松江公演(山陰中央新報社、TSKさんいん中央テレビ主催)が17日、開幕した。テント内は大観衆で埋まり、待ちわびた市民は、息をつく間もなく飛び出す圧巻のパフォーマンスに酔いしれた。 (井上雅子)

 気温30度を超す真夏日となった初日、会場の売店では、かき氷や冷たいドリンクを買い求める来場者が列を作り、開演を待った。

 幕が開き、最初に会場を沸かせたのは、メキシコ出身の3人組による「ジャグリング」。速いテンポでノリノリで繰り出す超絶技に引き込まれ、兵庫県姫路市から駆け付けた会社員の亀井裕子さん(32)は「クラブが自由自在に動いている。何回見ても飽きない」と目を見開いた。

 その後も、おわんを頭にのせて、人の背丈ほどもある1・8メートルの一輪車でパフォーマンスを披露する「おわん一輪車」、唯一の日本人パフォーマーの丹原順菜さんの「一丁ブランコ」などが続き、家族4世代で訪れた松江市東出雲町出雲郷の野々内玲子さん(96)は「圧巻の演技に涙が出た」と身を乗り出して見入っていた。

 クライマックスは「空中ブランコ」。高さ10メートルのステージの端から端まで飛び交う姿に、客席からは「すごい!」と感嘆の声が漏れ、松江市立古志原小6年の佐藤大和君(11)は「複数の人で繰り出す連携技がとても印象的だった」と、興奮冷めやらぬ様子だった。

 パフォーマーにとっては、コロナ禍で3年間の公演ができない期間を乗り越え、再び耳にした大歓声。メキシコ出身のマルコさん(44)は「お客さんの笑顔が見られてすごくハッピー。皆さんに見に来てほしい」と充実感を漂わせ、2カ月の完全燃焼を誓った。