1955年に瀬戸内海で起きた紫雲丸衝突事故で児童や教員が犠牲になった松江市立川津小学校(松江市西川津町)で18日、着衣のまま、水面に浮かび救助を待つ「ういてまて学習」があった。6年生の児童118人が、講師から万が一の事故に備えるため、手法を学んだ。
事故を教訓に命の大切さを学ぶ「紫雲丸学習」の一環で実施した。
児童は講師から「手を挙げたり、大きな声を出したりすると体が沈んでしまう」などと実演を見ながら学習。実際にペットボトルを腹部に乗せたり、手足を脱力して広げたりして体力を使わずに浮いて助けを待つ練習をした。
三賀森遼平さん(11)は「ペットボトルがあっても浮くのは難しかった。もし流されれば焦ると思うが、今回のことを思い出して生かしたい」と話した。岩成佳子校長は「水の事故はいつ自分の身に起こるか分からない。万が一の時、自分の命を守る行動をしてほしい」と願った。 (古瀬弘治)